ご挨拶
このたび、第36回日本臨床スポーツ医学会学術集会を2025年11月2日(日)、3日(月・祝)の2日間、千葉県幕張メッセ国際会議場にて開催する運びとなりました。大会長を拝命し、心引き締まる思いで準備を進めているところでございます。
スポーツは楽しみや喜び、生きがい、健康を与えてくれますが、アスリートは常に外傷や障害等の危険にさらされています。スポーツ医学は、外傷や障害の予防・治療等を適切に実施し、スポーツ実施者が最高のパフォーマンスを発揮できるようサポートしています。一方、スポーツは子ども、成人、高齢者、女性など、ライフステージに合わせた健康課題の解決にも寄与しますので、国民のスポーツ習慣を増やす活動も重要です。本学会は医師、歯科医師、理学療法士、作業療法士、薬剤師、看護師、アスレティックトレーナー、健康運動指導士、栄養士や学生など、多職種が連携してこれらの課題に取り組んでいます。
今回の学会では「ライフパフォーマンスを高めるスポーツ医学」をメインテーマに掲げました。トップアスリートへのサポートで得られた知見を国民全体に広げ、加齢や疾患・障害を抱えながら、また、災害や感染症、地球温暖化などの外部環境の影響を受けながらも、持てる能力(ライフパフォーマンス)を最大限に発揮するための方法について考えてみたいと思います。
学会の運営にあたり、関連する学会・団体とも連携し、若手研究者・実践者や女性、多職種が活躍できる場づくりを意識しています。発表の場、新しい知識を得る場であるとともに、ネットワーク形成やモチベーション向上の機会として活用されることを期待しています。
子どものスポーツについての市民公開講座やスポーツ体験講座など、パパ・ママに同伴して来場する子どもたちにも学びの機会になるようチャレンジしたいと考えています。
スポーツの秋の二日間、スポーツ医学の進歩を味わい、それぞれが抱く課題について解決のヒントを得たり、将来に思いを馳せる時間を共有していただければ幸いです。秋の幕張。近隣には魅力的な行楽地もありますので、多くの方々のご参加をお待ちしております。
第36回日本臨床スポーツ医学会学術集会 大会長
女子栄養大学 特任教授
津下 一代